ひなまつりの新しいあり方を考えたい。
"女子力の日"から"ガールパワーの日"へ。
こんにちは、あんなです。
今日は3月3日、ひな祭りでしたね。日本のスーパーでは今年も「あかりをつけましょ、ぼんぼりに〜♪」と音楽と共に雛霰が売られているのでしょうか。
長年続く祝日やお祭り、根底には性差別やジェンダーステレオタイプがあることが多いですが、ひな祭りは特にその要素が多いお祭りな気がします。
ひな祭りの起源は平安時代の少女たちのお人形遊び("ひいな遊び")にあるそうです。そこから年々形を変え、桃の節句に祝われる現在の形になったのは江戸時代のこと。つまり、江戸時代の価値観が多かれ少なかれ今にも引き継がれていることになります。
(→人形協会:ひな祭りの歴史)
ひな祭りの風習
ひな祭りには様々な風習がありますね。
元々は御祓やお清めの意味がありましたが、今では女の子の健康と幸せを祝うための行事になりました。桃の花を飾るのは、桃は厄除の役割があり、縁起の良いものとされていたからだそうです。
(→にほんご日和)
お雛様の隣に座る男性、「お内裏様」は、天皇がモデルになっているそうで、「皇后さまのように良縁にめぐり会えますようにという、願い」が込められているそうです。
(→五月人形専門店:ぷりふあ)
そして雛人形といえば、「しまい忘れると婚期が遅れる」という言い伝えがありますよね。諸説ありますが、これには「片付けを後回しにするような女の子はお嫁にいけない」という意味や、「雛人形を出したままでは女の子が大人になれない」などの意味があるそうです。
ひな祭りの商品はもちろんピンク。女の子は幼い頃から「良縁」や「お嫁にいく」などという単語に触れる日でもあります。今、改めてひな祭りのあり方を考えるべきではないでしょうか。
"Girl Power"と"女子力"問題
今ではなかなか聞く機会も少なくなりましたが、数年前まで「女子力」という言葉が流行りました。おしゃれができる、料理ができる、お菓子が作れる、気配り上手など、所謂「フェミニン」な趣味や性格などを指す言葉として使われていました。「女子力」という言葉とは反対に、その直訳のようにも見える"Girl Power"は、英語で女の子のエンパワメントのために使われる言葉です。
「girl power」= 若い女性の自立、自信、そしてエンパワーメントを示す言葉。
直訳された言葉がこんなにも違う意味合いを持ってるということは少し考えるべき。
今のひな祭りは、"女子力"的なイベントになっています。
可愛くて、甘くて、ピンク。桃のお花を飾って良縁を祝う。
けれども、これからはひな祭りを"Girl Power"的なイベントにしていくことはできないでしょうか。
ひな祭りが女性史月間であり、国際女性デーがある3月にあるのは、素晴らしい偶然のような気がします。
健康や幸せを祝う祝日であることは素敵だと思いますが、「結婚」という概念がついて回るひな祭り。良縁ではなく、女の子が自分の可能性を謳歌できる人生を祈る日にしたい。
伝統要素を全て無くす必要は無いと思います。文化的な背景をセレブレートするのも、祝日の重要な役割だと思います。
ですが、例えば雛人形をカップル型ではなくしたり、ブルーの雛人形を作ってみたり、女性のロールモデルのお話をする日にしたり。「女の幸せは結婚」という価値観から離れたお祝いの仕方にシフトしていくことは可能なのではないでしょうか。
そしてもちろん、男の子も一緒にお祝いができる日であればいいなと思います。
私一人が考えても変化の範囲は狭まられてしまいますが、これからみんなで知恵を合わせて、現代社会に合った子どもたちの幸せな未来を祝う日にしたいです。
すぐに全てを変えることはできませんが、ひな祭りの意味を意識してこの日を過ごすだけで、意識を変えていくことができる気がします。
全ての女の子に、素敵な未来が訪れますように🌸
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